HOT TOPIX

 
SIEMENS
s2c
 

Design Solution Forum 2017 フォト・レポート

2017年10月13日、新横浜のホテルで今年が第4回目の開催となるセミナー「Design Solution Forum 2017(以下DSF2017)」が開催された。

Design Solution Forum 2017 公式ページ

今年のDSF2017は基調講演、特別企画を含め4トラック計43のセッションが実施され、会場には500名近くの参加者が集まった。

ここではフォト・レポートとして、Design Solution Forum 2017の様子をダイジェストでお届けします。

dfs2017_op.JPG

セミナー冒頭挨拶に立つDSF2017実行委員長の木村 貞弘氏(株式会社リコー)。
木村氏は今年の新たな試みとして集めたオープンソースの命令セット・アーキテクチャ「RISC-V」関連の講演や数々の特別企画をアピール。


dsf2017_kn01.JPG

基調講演はインテルの野辺 継男氏。野辺氏は日本電気、ソフトバンク、日産自動車、そしてインテルと常に時代の一歩先を見越してキャリアを積んできた人物。話の中心は自動運転技術のこれからと日本。スマホの機能の殆どは既にガラケーで実現されていたとした上で、「クルマが昔のガラケーみたいになっている」という指摘が印象的だった。

dsf2017_kn02.JPG

野辺氏の基調講演は朝から満席となった。


dsf2017_c6.JPG

最優秀エンジニア講演賞を獲得したのは、東京工業大学 准教授 中原 啓貴氏。(上記写真)自らの研究グループが開発した、2値化ディープニューラルネットワークの学習と推論用回路のFPGA実装を実現するGUIベースの環境「GUINNESS」について講演。

今年のDSF2017では東工大 中原准教授以外にもディープラーニング関連の講演が多かった。Idein(イデイン)の代表取締役 中村晃一氏(下記写真左上)とパソナテックの夏谷 実氏(下記写真右上)、そして日本シノプシスの井手野 雅明氏(下記写真左下)は共にエッジ側でのディープラーニグ活用に関するソリューションについて講演。北海道大学 准教授の高前田 伸也氏(下記写真右下)は、高性能・高精度なディープラーニング・アクセラレータを実現するための協調設計手法について講演した。

dsf2017_c.jpg

講演トラックBには「RISC-V」関連の講演が集まり人気を博した。国内でこれだけの「RISC-V」セッションが企画されたのは初めての事。講演したSHコンサルティングの河崎 俊平氏(下記写真左上)によると、今年12月18日「RISC-V Day 2017 Tokyo」というRISC-Vのイベント開催が計画されているという。

dsf2017_b.jpg

RISC-Vベースのアウトオブオーダー実行プロセッサをVerilog-HDLで実装したという藤浪 将氏(上記写真右上)。ブログ「FPGA開発日記」で公開しているRISC-V関連の様々な取り組みを紹介してくれたmsyksphinz氏(上記写真右下)。自ら開発したC2RTLフレームワークを用いたRISC-VベースSoCの実装手法を解説したNSV財団の一色 剛氏(上記写真左下)。


ハードウェア設計者が様々な設計事例、取り組み、裏話を紹介した講演トラックAは終始会場が満席。設計/検証の両面からSystemCベース手法の良し悪しを語ったのは、京セラドキュメントソリューションズの立山 善貴氏(下記写真左上)。ルネサスエレクトロニクスの福澤 史隆氏(下記写真右上)と酒井 皓太氏は、フォーマル検証の新たな適用手法を紹介。MIPI準拠の回路設計へのチャレンジ談を紹介してくれたのはイメージセンサを手掛けるブルックマンテクノロジの赤堀 知行氏(下記写真左下)。三菱電機の大橋 康裕氏(下記写真右下)はバーチャル・プラットフォームを利用したFA製品の開発事例について講演。

dsf2017_a.jpg

フォーマル検証の講演を行ったルネサスエレクトロニクスの酒井氏は、DSF2017の実行委員としてフォーマル検証をテーマにした特別ディスカッションのモデレータも務めていた。(下記写真)

dsf2017_spf.JPG

講演トラックDでは様々な分野・領域のエキスパートによる講演が行われた。ゲーム開発エンジン「Unity」の話をしてくれたのはユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの伊藤 周氏(下記写真左上)。独自の汎用的な画像鮮鋭化技術を紹介してくれたのはキャスレーコンサルティングの西杉 淳氏(下記写真右上)。放送大学 名誉教授の黒須 正明氏(下記写真左下)は同分野の権威としてユーザーエクスペリエンスとは何かを講演。テカナリエの清水 洋治氏(下記写真右下)は昨年に続き先端半導体のトレンドを解説した。

dsf2017_d.jpg


午前中に開催された特別セッション「Linuxシステム解析について語ろう」では、Linuxを使った組み込みシステムの開発・デバッグについて、ノウハウ・テクニックなどが語り合われた。エンジニアが会社の枠を超えて交流する風景はDSFならでは。

dsf2017_sps.JPG

昼食を挟んで「ビブリオバトル(知的書評合戦)」と「フリートーク、先輩エンジニアに色々聞いてみたい!」の2つの特別セッションが展示会場で行われた。ビブリオバトルでチャンプ本を紹介したのは徳永 将之氏(下記写真)。

dsf2017_spb.jpg

午後の特別セッションとしては、「ハード屋&ソフト屋ディスカッション」(下記写真上段)とザイリンクス社のワークショップ(下記写真下段)が開催された。いずれのセッションも実機を用いて知識・ノウハウを共有するものだった。

dsf2017_sphs.JPG
dsf2017_xilinxsp.JPG

ワークショップに先駆けて行われた、ザイリンクスのルーウィ ヴァレニャ氏(下記写真)による講演「reVISIONスタックで実現するコンピュータヴィジョン」は、見事最優秀スポンサー講演賞に選ばれた。

dsf2017_xilinx.JPG

DSFのスポンサーによる講演は計16セッション。今年も多彩なソリューションが紹介された。

dsf2017_sp001.jpg
左上:ネクストリーム 川原 常盛氏
右上:日本ワンスピンソリューションズ
左下:アルデック・ジャパン 宮島 健氏
右下:日本シノプシス 杉江 誠氏

dsf2017_sp002.jpg
左上:メンター・グラフィックス・ジャパン 牧野 潔氏
右上:日本ケイデンス 夏井 聡氏
左下:日本システムウェア 野口 達也氏
右下:Codasip Roddy Urquhart氏


セミナー終了後の交流会は例年以上の活況。多くのエンジニア、スポンサーがパーティーを楽しんだ。パーティー途中でDSF実行委員マーケ部からのアナウンス。DSFの公式LINEアカウントと公式Twitterアカウントが開設されたという。

DSF LINE/Twitter公式アカウントについてはこちら

dsf2017_pty.jpg
dsf2017_pty001.jpg

Design Solution Forumは、来年も引き続き開催される予定。

Design Solution Forum公式ホームページ
 

ページの先頭へ