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プロジェクトベース設計をサポートする「株式会社CDC研究所」のクラウドサービス


株式会社CDC研究所(http://www.cdc-lab.com)は、EDAツール、ハードウエア環境を柔軟に使えるように複数のビジネスモデルをクラウド上に構築し、クラウドベースのLSI設計開発環境を2016年4月より積極的に提供し始めました(CDC: Cloud Design Community)。

株式会社CDC研究所の設立は2014年5月7日。その前身は、志しを同じくしたメンバーが一般社団法人クラウド・デザイン・コミュニティとしてコンセプトを作り上げ、そのコンセプトの内、EDAツールとその実行環境を構築し、プラットフォームとしてサービスを提供している会社です。

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提供サービスの特徴は、
1. クラウド技術を活用したLSI設計環境の提供
・インターネットを通じ、何処からでもアクセス可能なプラットフォーム
・必要な分だけの仮想マシーンを必要な時に利用可能
・イントラネットベースの設計環境に準じたセキュリティを構築
・アップロード、ダウンロードがデータ容量の制限なく無料
・プロジェクト設計にも対応するディスク構成を仮想マシーンと常時接続
・仮想マシーンは1日単位で使った分だけ課金するシステム
・GUIベースツールもWEBブラウザだけでオペレーション可
2. EDAツールを使用した分だけ時間単位で課金するシステム
・導入済みのEDAベンダーツールは時間単位での課金体系(一部は、月単位)
・現在ライセンスインストール済みベンダーは、
AnaGlobe社、ATopTech社、Averant社、Cadence社、Mentor社、
SILVACO社、SynTest社  その他、順次拡大中
・ユーティリティとしてOpenSourceベースのツールも提供
です。

一概に、LSI設計環境をクラウド上で行うといっても、EDAツール、IP・ライブラリ、設計フローなどの様々な事項に対応する必要があります。 CDC研究所では、それらを3つのクラウド環境と捉え、イントラネットで構築された設計環境と同等のシステムを作り上げています。 クラウド環境は、

1. EDAクラウド
2. IPクラウド
3. メソドロジクラウド

の3種類です。 これらがそれぞれセキュリティを保ち、かつ複数の設計者が係わる設計スタイル(プロジェクトベース設計スタイル)に対応できるように考慮しています。
3つの要件をサービス"as-a-Service"として融合し、クラウドシステム全体を構築しています。 現在、対応している"as-a-Service"は、4つのサービスであり、LSI設計開発には十分な機能を持たせてあります。

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前述の特徴でも示しましたが、CDC研究所が提供する設計環境の一部として、EDAツールを時間単価ベースで利用できるサービスがあります。 従来のEDAツールライセンスは、1社(または企業グループ)内での使用を前提として、ライセンス契約が定められていましたが、CDC研究所においては、各EDAベンダーのご協力を得て、CDC研究所が提供するクラウド環境内での設計に関して、利用会員であれば日本国内のどこからでも利用することが可能に成っています。 CDC研究所では、賛助会員に加え、EDAツールを含むクラウド環境を利用いただける、利用会員(両会員ともに会費は無料)に登録いただくと、EDAツールをタイムシェアで利用いただけます。

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1社購入の場合、EDAツールが稼働していない時間帯は、無駄な固定費として費用が発生してしまいますが、CDC研究所のライセンスを活用することで、必要な時だけEDAツールライセンスを時間単価で使用するために、無駄な費用の発生が抑えられます。 またCDC研究所の利用会員全体規模でのEDAツールライセンス購入を行いますので、1社購入に比べ、より大きなディスカウントを受けることが可能に成ります。 その結果、このモデルでは、大きなEDAツールの費用削減が期待できます。

合わせてCDC研究所では、クラウドシステムをプライベートクラウドとして構築しているため、パブリッククラウドベースでは実現が困難(技術的には可能だが、費用、人工の面で多額の費用が発生してしまう)なLSI設計に必要な機能も気軽に利用することができます。 実際には、パブリッククラウドでもハイブリッドなシステムもあり、NFS/NAT/VNC等のサーバーを構築し、維持することも難しくありません。 しかし、クラウドのメリットである仮想マシーン(VM)の数をスケーラブルでシームレスに利用していくためには、色々なプログラムを開発する必要ほか、各種サーバーのメンテナンスが必要に成ります。 アドミンストレーター相当のITに詳しいエンジニアがシステムの構築、サーバーの管理を行うことが必要に成ってしまいます。 そのために、複数の設計者が同じチップに係わって設計する様なプロジェクトベース設計への対応は、イントラネットでの設計環境構築・維持に等しく、コスト削減が難しいのが実態です。 実際は、クラウド内でデータ転送等ネットワークの使用時にも費用が発生してしまいますので、イントラネットで進める以上の費用が掛かってしまう事も考えられます。 CDC研究所では、これらの問題を考慮したうえで、プライベートクラウドシステムを構築しています。

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 CDC研究所が構築したクラウドシステムのイメージ図はこのように成り、各種サーバー機能は、フロントエンドインターフェースとして実現されています。利用会員はアドミンストレーターの知識を必要とせず、簡単なGUIの操作で、プロジェクトの管理を行う事が出来ます。あわせて、設計データが格納されたディスクのバックアップを取ることが可能です。 バックアップは、全データ/差分バックアップに対応し、データのリストアをすることも出来ます。

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このような環境は、ITアドミニストレータの必要もなく、物理的に設置されたオフィスにエンジニアが集まってプロジェクトを推進する必要がありませんので、テレワークの推進に加え、Virtual Officeを実現することが出来ます。 

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LSI設計の場合、セキュリティに気を使うため、テレワーク、Virtual Officeの形態でプロジェクトを推進することが難しいのが実態です。 しかし、半導体IDMからの早期退職などによって優秀なLSI設計エンジニア、特にアナログ設計エンジニアが不足しています。 これからのIoT/ICT社会を担うアプリケーション機器には、この様な早期退職者のみならず、経験豊かなシニアエンジニアの活用が不可欠です。 CDC研究所が提供するクラウド設計環境は、設計データへのセキュリティを維持しながら、インターネット経由でどこからでも設計プロジェクトに加わり、同じデータを使って作業を推進することが可能に成ります。 これからの新しい仕事のスタイルとしても、経験豊かなシニアエンジニア活用の観点からも、テレワークの推進とVirtual Officeの活用は不可欠となり、CDC研究所が提供する設計環境のプラットフォームは、新しいスタイルを強力にサポートいたします。

筆者:株式会社CDC研究所 代表取締役 井上善雄
E-mail: info@cdc-lab.com

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =

(2017/02/01 ) | トラックバック(0)

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