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【EDSFレポート】やはり今年も注目はDFMとESL、各種ロジック検証ソリューションの充実も目立った

2007年1月25?26日の2日間、パシフィコ横浜にてJEITA主催の「Electronic Design and Solution Fair 2007」が開催された。

Electronic Design and Solution Fair 2007 公式ページ:http://www.edsfair.com

今年の出展者数は計154社(昨年は148社)、来場者数は2日間で計11136名(昨年は11003名)という結果で数字的には共に微増。しかし、出展者数の内訳については意外と入れ替わりが多く、新興ベンダエリアへの出展者数が大きく増えたのに対し、一般出展者の数は減少。昨年の出展者で今年未出展の企業が20社以上にものぼり、展示会場のスペースは昨年よりも一回り小さくなっていた。

会場内の各社の展示内容で注目を集めていたのは、やはり「DFM」と「ESL」の2つの分野。「DFM」関連では、ケイデンス、シノプシス、メンター、マグマの大手4社の他、Aprio Technologies、MunEDA、Brion Technologies、Clear Shape Technologies(ジーダット)、ANOVA SOLUTIONS(CTC)、 Blaze DFM(CTC)、Prolific(CTC)、XYALIS(CTC)、Anchor(MSOL)、Stratoshere(MSOL)、PYXIS TECHNOLOGY、等海外ベンダに加え、日本のTOOL社もソリューションを展示。STARCのブースでは、開発中のDFM考慮の設計メソドロジ「STARCAD-CEL」の展示も行っていた。

また、毎年EDSFairと合わせて開催されている「システム・デザイン・フォーラム」では、今年から「SystemC/SystemVerilogユーザフォーラム」に加えて新たに「フィジカル・デザイン・フォーラム」が新設され、DFM関連の主要問題の一つ「プロセスばらつき」に関する様々な設計手法が発表された。

もう一方の注目分野「ESL」関連では、メンターがESL専用のサテライトブースを出していた他、この分野では最大手のコーウェアをはじめ、アーム、フォルテ、セロックシカ、カリプト、カーボン、CHIPVISION DESIGN SYSTEMS(イノテック)、Beach Solutions(イノテック)、Target Compiler Technologies(イノテック)、JEDA Technologies(エッチ・ディー・ラボ)、TENISON DESIGN AUTOMATION、ENTASYS DESIGN、CEBATECH、Poseidon(プロトタイピング・ジャパン)、SystemCrafter(プロトタイピング・ジャパン)、Y Explorations(ソリトン・システムズ)、テクノレポ(スピナカー・システムズ)、インターデザイン・テクノロジー、礎デザインオートメーション、そしてNECシステムテクノロジー/図研と多数の企業が製品・ソリューションを展示。計119セッションあった出展者セミナー社のうち、24セッションはESL関連のものだった。

尚、出展者セミナーで取り上げられていたテーマで最も多かったのは、論理設計における各種「検証手法」に関するもので、その数は「DFM/ESL」以上。論理シミュレータを提供するケイデンス、シノプシス、メンターの大手3社以外に、日本イヴ、アトレンタ、Averant(ガイア・システム・ソリューション)、Jasper Design Automation(サイバーテック)、Novas(ノバフロー)、Actis Design(プライムゲート)、Veritools(プライムゲート)、REAL INTENT(CTC)、Aldec(ソリトン・システムズ)、AXIOM DESIGN AUTOMATION、OneSpin Solutions 、FISHTAIL DESIGN AUTOMATION、Incentia(MSOL)、ForteLink(ノバフロー)、沖ネットワークLSI、HARDI(プロトタイピング・ジャパン)、Temento(プロトタイピング・ジャパン)、SimPlusVerification(プロトタイピング・ジャパン)、VERIFIC DESIGN AUTOMATION(スピナカー・システムズ)など、ハードウェアベースの検証ソリューションやフォーマル検証、静的解析、デバッグ、ルールチェックなど検証系EDAベンダも多数出展していた。

EDA業界における注目分野としては、これからの問題に対処するための「DFM」や、新たな設計手法を目指す「ESL」が脚光を浴びているが、現実的にはRTL設計における「検証」ニーズも相当なもので、それら設計現場のニーズに対応する新たな検証手法・ツールがトータル的な検証ソリューションとして、かなり充実して来たことを感じた。

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =

(2007/01/28 )

 

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