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Mentorが最大容量150億ゲートを目指す新型エミュレータ「Veloce Strato」を発表

2017年2月17日、Mentor Graphicsは、新型のエミュレータ「Veloce Strato」を発表した。

プレスリリース文

発表によると今回新製品としてリリースされたのは、「Veloce StratoM」と呼ばれるエミュレータで同社としては「Veloce」,「Veloce 2」に続く三世代目の製品。「Veloce StratoM」のデザイン容量は既存の「Veloce 2」を上回る最大25億ゲートで、Mentorは今後のロードマップとして「Veloce Strato」プラットフォームのデザイン容量を最大150億ゲートにまで引き上げるとしている。具体的なところは不明だが、「Veloce Strato Link」と呼ぶエミュレータの連結技術を用いてスケールアップを図るようだ。

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MentorのエミュレータにはFPGAではない独自設計したカスタム・プロセッサ「Crystal」が搭載されており、前世代の「Veloce2」には、TSMC 65nmプロセスで製造される「Crystal2」が搭載されていた。今回発表された「Veloce StratoM」については、その搭載チップに関する詳細は不明だが、一部海外メディアではTSMC 28nmプロセスの「Crystal3」が載っているのでは?という情報もある。

いずれにしても確かなのは、「Veloce StratoM」には最大64枚の独自プロセッサ搭載ボードを挿す事が可能で、ボード1枚当りのゲート数は約4000万ゲート。64枚フル装備すれば約25億ゲートのデザイン容量に対応でき、フル装備時の消費電力は最大50KW(22.7 W/Mgate)という事だ。

「Veloce StratoM」のパフォーマンスについては、コンパイル、ランタイム、デバッグの一連の総スループットが最大5倍高速になったとの事。個々に見るとコンパイル時間最大3分の1、デバッグにおける結果表示までの時間最大10分の1、コ・シミュレーション用のモデルの速度が最大3倍となっている。

なお、Mentorは今回「Veloce Strato OS」と呼ぶ「Veloce」向けの新たなソフトウェア環境も発表。同環境は「Veloce2」と「Veloce Strato」で共通利用可能で、デザインを実装するコンパイラ、エミュレータ上で動作する各種検証用アプリおよびモデル、デバッグツールで構成されている。Mentorのエミュレーション・ソリューションは、目的に特化した検証用アプリ「Veloce Apps」や検証用のモデル「VirtuaLAB」/「iSolve」の幅広いラインナップがウリの一つとなっており、「Veloce Apps」は今年も更に拡充される計画だという。

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※画像は全てMentor Graphics提供のデータ

Mentorは独Siemensによる買収が決まっており、同社のEDA事業の今後については色々な意味で業界の注目が集まっているが、同社の主力製品の一つである今回の新型エミュレータの発表は、同社のユーザーに対するメッセージとしても大きな意味が有ったと思える。ちなみに新製品「Veloce StratoM」は、既に大手顧客において採用が進んでいるとの事。

メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =

(2017/02/28 )

 

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