NEWS

 
メンターグラフィックス
s2c
DTSインサイト
 

組込みオーディオ処理の開発に革新をもたらすシリコンバレーのベンチャーDSP Concepts

オーディオ処理技術の急速な進化に伴い、ワイヤレス・イヤホンから自動車に至るまで、あらゆる電子機器に高度なオーディオ処理が組み込まれるようになった現在、そのオーディオ処理開発に革新をもたらす存在として注目を集めるベンチャー企業がある。シリコンバレーを拠点にオーディオ・システムの開発プラットフォーム"Audio Weaver"を提供するDSP Conceptsという会社だ。

DSP Conceptsホームページ

JapanWebinar_IntroSlide_NonSlanted_051322.png

Paul Beckmann(CTO)とChin Beckmann(CEO)によって立ち上げられたDSP Conceptsは、今年1月にCシリーズのラウンドで2800万ドルの資金調達を実施。これまでの累計資金調達額は5500万ドルに達し、出資者にはSony Innovation Fund by IGV*、Subaru、Porsche Digital、BMW|Ventures、Arm、MediaTek Venturesなど大手企業が名を連ねている。
Innovation Growth Ventures Co. (IGVは、ソニーイノベーションファンドと大和証券が運営)

DSP Conceptsの技術を一言で表すと、「GUIによるオーディオ開発」であり、グラフィカルな環境での組込みオーディオ処理の開発を実現。あらかじめ用意されたオーディオIPモジュールを接続し、各種パラメータを設定するだけで、ユーザーはコードを書いたりコンパイラーを動かしたりすることなく、ターゲット・ハードウェアに最適化されたオーディオ処理ソフトウェアを開発することができる。

DialogEnhance.png
図1:Audio WeaverのGUI画面


このDSP Concepts独自の開発方式は、高度なオーディオ機能の開発・実装を大幅に効率化でき、従来の方式と比較して開発期間を最大で1/10程度まで短縮することが可能。また、システムアーキテクチャの柔軟性により、他のチップセットでオーディオ機能を再作成することも非常に容易だ。モジュール化されたプラットフォームは再利用性が高く、チーム開発やコラボレーションに適しているため、"Audio Weaver"は組込みオーディオ開発の新たな業界標準となっている。

"Audio Weaver"の代表的な採用例としては、ウェアラブルデバイスやIoTデバイスなどの小型電子機器への音声ユーザー・インターフェースや音声通信機能の実装、各種スマート・スピーカーやサウンドバーの開発、自動車用オーディオの開発などが挙げられる。

DSP Conceptsの顧客には、Bang & Olufsen、BMW、Brown、Facebook(Oculus)、Garmin、GoPro、LG、Mercedes-Benz、Panasonic、Porsche、Samsung、Sennheiser、Spotify、Teslaなどの一流ブランドや、世界的に有名な家電メーカー・自動車メーカーが名を連ねており、DSP Conceptsは、こうした顧客のニーズに応えるべく、さまざまなサービスを提供している。

"Audio Weaver"プラットフォームは、開発フレームワークが基本となっており、複雑なコードを一から書くことから開発者を解放。オーディオ開発者はフレームワークによって開発プロセスを合理化することで、より多くの時間をイノベーションに費やすことが可能となる。"Audio Weaver"は、GUI開発におけるQTや機械学習モデル開発におけるPyTorchのようなフレームワークとして、オーディオ開発の業界標準として利用されており、開発環境の強化に加え、対応するDSP、MCU、アプリケーションプロセッサの拡大にも注力している。

"Audio Weaver"は現在、Analog Device、Arm、Cadence(Tensilica)、CEVA、MediaTek、NXP、Qualcomm、Renesas、STMicroelectronics、TIといった主要半導体ベンダーのデバイスを幅広くサポートおり、これらのデバイスに対応したオーディオ処理をコードを書くことなく開発することが可能。また、開発したオーディオ処理をデバイス上で実行し、リアルタイムに解析・調整することも可能で、オーディオ・アプリケーションの開発において、アーキテクチャの検討段階から開発、デバッグ、チューニング、実装、無線アップデートまで、すべての段階を効率化できるという点が"Audio Weaver"の大きな特徴と言える。

DSP Conceptsは現在、ターゲットとするコンシューマー市場や自動車市場にワールドワイドで展開しており、家電メーカーや自動車メーカーが多い日本での営業活動を強化しているとのこと。来月6月15日(水)には、開発プラットフォーム"Audio Weaver"について日本語で説明するウェビナーを開催する予定だという。(ウェビナーの詳細については、決定次第、EDA Expressよりご案内します。)


DSP Conceptsのソリューションに関する問い合わせ先は以下の通り。

中上 一史
Country Manager and Head of Sales&Business Development, Japan
E-mail:gnakagami@dspconcepts.com
携帯:090-5785-4506

DSP Concepts

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =

(2022/05/13 )

 

ページの先頭へ